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【コミュ力UP】心を通わす療法士はやっている!「解釈モデル」の活用法

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患者さんと会話するなかで、リハビリへ取り組む認識が噛み合わないな、病気や障がいに対してものすごく偏った考えをしているなと感じることはありませんか?

逆に、お互いの思惑がピタリと一致して、スムースに目標へ進んでいける人もいます。

その違いは何でしょうか。

その答えになるのが、「解釈モデル(または、説明モデル)」です。

今回は、療法士と患者さんとが共通認識をもち、心を通わすコミュニケーション術をご紹介します。

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療法士に役立つ「解釈モデル」の活用法

解釈モデル

患者さんは、病気や障がいに対して独自の見方や価値観をもっています。

患者自らがもつ病気のとらえ方「解釈モデル」とは

「解釈モデル(explanatory model)」は、医療人類学者で精神科医でもあったKleinmanが提唱したのがルーツであり、後に医療面接の技法として導入されました。

現在、解釈モデルは次のように定義されます。

患者が自らの病気(illness)をとらえている解釈の枠組み (医学医療教育用語辞典)

ここでいうillnessとは、医療者のとらえる疾病deseaseとは別物。あくまでも、「患者さんがどう認識しているか」に注目しています。

もっと具体的にいうと、飯島による次の定義がわかりやすいです。

患者が自分の見方でみ、自分の言葉で表現し、自分の価値観で意味づけた、自分の病気についての考え方のこと (『すぐに役立つ外来での患者対応学』より)

患者さんは、自分の病気や障がいに対して、独自の認識をもっておられるのですね。

例えば、次のような発言。

  • 「肩が痛いのは、テレビでやっていた狭心症のせいじゃないかと思う」
  • 「こんなに強い頭痛は初めてで、頭の血管がどうにかなったのではと心配」
  • 「仕事のストレスから来ているのかも」 など

解釈モデルは、患者自身の経験に加え、知人や家族の体験、テレビやネット、雑誌などの情報などをベースにして形成されます。

このようにさまざまな訴えから解釈モデルをうかがい知ることができますが、川渕ら(2013)は、次の3つのカテゴリーに分類しています。

  • 「特定の疾患」物語
  • 「漠然とした病態」物語
  • 「心理社会的要因」物語

まずは、その患者さんがどのような解釈モデルをもっているかを把握することで、良好な医療者−患者関係を築くことにつながります

解釈モデルをリハビリテーションに活かす

解釈モデルは、療法士と患者が協同して進めるリハビリテーションの過程にも大いに活用できます。

例えばゴール設定に際して、療法士は、「屋内で安全に杖歩行ができる」と思っていた。一方、この患者さんは「友だちと外出して、買い物を楽しみたい」と思っていたとしたら。

運動プログラムや環境設定において、ちぐはぐな内容になり、患者さんが不満を募らせる元になります。

物語

患者さんの伝えようとしている「物語」に耳を傾けましょう。

解釈モデルを聞き出すには、患者さんと対面し一般的な情報収集をした後に、次のような質問をしていくのが役立ちます。

  • 一番不安なことは何ですか?
  • 検査や治療に関して特に希望されることはありますか?
  • 今の状態について、ご自身ではどう思っておられますか?
  • 今回の痛みについて、何か思い当たる原因はありますか?
  • 状態が良くなれば、もっとやりたいことはありますか? など

こうして患者さん自身の感情や期待、病気や障がいについての解釈などを把握していきます。

リハビリテーションの目標達成のためには、患者さん自身の能動的な取り組みや行動変容が不可欠。

その前向きな行動につなげるためには、正論を押しつけるのではうまくいきません。

まずは患者さんが伝えようとしている物語を十分に聞き、解釈モデルを把握することが第一歩です。

「行動変容」のステージモデルをリハビリに生かす

むすびに

いかがだったでしょうか。

療法士と患者さんとの間で病気や障がいに対する共通認識をもつのに役立つ、「解釈モデル」の活用法についてご紹介しました。

ぜひ日頃の臨床にお役立ていただければ嬉しいです。

さらに、行動変容を促すには、それに合った会話術があります↓

【押しつけてはダメ】リハビリ患者を行動変容へ導く会話術−LEARNのアプローチ−

☆療法士がコミュニケーションを学ぶうえで必読の一冊PT・OTのための これで安心 コミュニケーション実践ガイド 第2版。基本的なスキルから、医療現場での活用事例など、療法士にとって患者との意思疎通に役立つ内容です。実習生にむけても、やさしく解説。


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