健康でストレスフリーな人生をつくる情報をお届けします!

想いを伝える力(伝達力)は、マインドから学ぶ。<読書評>

すべての人間関係を良くしたいと思っているすべての人に、「伝達力」を学んでほしい〜とくにビジネスの現場では、「何を知っているか」「何ができるか」よりも、「その人が知っていること、できることを、きちんと伝える」ことで価値が高まり、対価が支払われます。つまり、その人の「伝達力」がそのまま、売り上げや年収という結果につながるのです。

伝達力には、「その人の全体評価に影響する」という特徴がある

自分の想い、自分の提供するサービスを人に伝えるためには、「言葉」を使うしか方法がありません。だからこそ、自分の想いを伝えたい、自社の商品の価値を伝えたいと思ったら、まずは「伝達力」の習得が必須となるのです。(6、7ページより)

このように『あなたのスピーチレベルがあなたの年収を決めている(鴨頭嘉人著、かも出版)の著者は熱いメッセージを送っています。「わたしはスピーチには絶対の自信がある!」と言い切れる人は少ないと思います。著者はその理由を、「学んだことがあるかどうか」の違いだといいます。私たちは学んでいないことに自信をもつことはできません。しかしこの学んでいない伝達力が、ビジネスやすべての人間関係に大きく影響していると著者は繰り返しています。

伝達力とは、想いを伝える力のこと。

人間は想いを持って生きています。
人間関係であれば、愛情や思いやり。
ビジネスであれば、商品やサービス。
経営者や管理職であれば、経営理念。
それらを周りの人に伝えることで、夢を叶えたり、ビジネスを成功させたり、人間関係を豊かなものにして生きています。(32ページより)

今回は、第2章 誰にでも身につけられる「伝わる話し方」をピックアップします。

まずは、マインド(考え方・心の矢印)から学ぶ。

「伝達力」の重要性をうたう本書では、決して上手に話すテクニックを教えているわけではありません。いかに伝えようとする想いが大切かを、「パブリックスピーキング」を取り上げて説明しています。パブリックスピーキングとは、ざっくりいえば「人前で話すこと」。つまり公の場で、自分の名前や顔を公にする場所で、自分の考え方などを盛り込んだスピーチをすることです。(52ページより)

パブリックスピーキングは、コンテンツ(contents。内容)デリバリー(delivery。表現)からなります。

コンテンツとは、話の内容そのもののこと。
例えば、結婚式のスピーチをするために原稿を書いたのならば、原稿自体、その言葉全てがコンテンツです。

デリバリーは表現のこと。例えば、声の表現や〜身振り手振りなど身体を使った表現や、ホワイトボードやパワーポイントなどのツールを使って表現することもできます。

コンテンツとデリバリーの二つがパブリックスピーキングの技術的な要素です。しかし著者は、これら技術的な要素を支える土台として「マインド(mind)」が大事であり、マインドを重点的に鍛えることが伝達力向上の鍵となるといいます。

マインドとは、考え方や心の矢印のこと。(54ページより)

パブリックスピーキングを学ぶうえでもっとも重要なのは「順番」で、次の順番で学んでいくともっとも効果的に伝達力が身につくといいます。

  1. マインド(考え方・心の傾け方)
  2. コンテンツ(話の内容)
  3. デリバリー(表現力)

パブリックスピーキングを学ぶ順番

マインドを磨く重要性を次のように例えています。「次の停車駅は恵比寿駅です」という電車内アナウンスの場面です。

仮に僕が鉄道会社の新人研修担当講師だとしたら、こんなふうに教えます。

『ご乗車の皆様にお知らせいたします。次の停車駅のご案内です。
次の停車駅は、恵比寿。恵比寿駅です。お降りになられる方はご準備をお願いいたします。
ドア付近のお客様にもお願いがございます。お降りになるお客様が多数いらっしゃいますので、ドア付近を大きくあけて、お降りになるお客様に道をあけるようにご協力のほど、よろしくお願いいたします。
次の停車駅は恵比寿。恵比寿駅です。本日もご乗車ありがとうございます。』

確かに、ここまで大げさに丁寧にする必要があるのかなとお思いかもしれません。ただ大事なのは、どんな考え方にもとづいて表現しているかなのです。上のアナウンスの場面には、こんな考え方が背景にあります。

「この電車には、来年の大学受験のために、鳥取県から下見に来ている高校3年生が乗っている。初めての満員電車、とくに通勤ラッシュが激しい早朝の山手線。一人暮らしもしたことない高校生が、スムースに恵比寿駅に降りられるには、どんなアナウンスをしたらいいだろうか」

こんな考え方をすれば自然と丁寧な、思いやりのある言葉づかいになるのではないでしょうか。そのアナウンスを聞いている人のことを想像して、その人の求めている情報を伝えるには、どうすればいいのか。だから、マインドをまずはじめに学ぶのです。 “日常の私たちの考え方が、行動が、発する言葉とつながった瞬間に、相手に想いが伝わるんです。” 真意を伝えるためには、この考え方を意識していきたいものです。

何かを伝えようと思ったら、「誰のために」「何のために」「どうやって伝えるのか」を考えて、どんな言葉を使うのか、どんな表現を使うのかを考える必要があります。(57ページより)

スピーチ上達の極意は「聴く力」

“パブリックスピーキングにおいて、一番大切なことは聴く力”だと、著者はマクドナルド店長時代の失敗経験から学んだといいます。相手の話を聞いていない人の話は、誰も聴いてくれません。著者ははじめ、「とにかく自分の伝えたいことを相手にバンバン伝える」ことをしました。その結果、どんどんスタッフのやる気がなくなり、スタッフがお店を辞めたり、無視されたりするようになったそうです。

そんな失敗から、その後の大成功(全国3,300店舗中で日本一に輝いた)へとつながったのは、著者が“聴いた”からだといいます。

「マックで働いてどうなりたい?」「将来どうなりたい?」「夢は何?」「いま抱えている問題は何?」ってスタッフさんに聴いたからです。その答えに対して、仕事を与えたり、話し合ったりしたんです。
つまり、「相手の話を聴く」が先。次に「自分が話す」。聴く前に話せば話すほど、あなたの想いは伝わらないんです。(81ページより)

人は、聴きたいこと(聴きたかったこと)を言われたときにこそ、相手に共感し、その内容に耳を傾けるのでしょう。また心を開いて、本音を打ち明けるきっかけにもなるといいます。伝えたいことがある。そう思ったら、「相手はどう思っているのかな」「どんな情報を求めているのかな」「どんなことに困っているのかな」と、一度立ち止まって想いをめぐらせるのも有効かもしれませんね。さらに著者は講演においても、“聞き手の声にならない声を聴く。聴きながら喋っている”といいます。

結びに

著者の出版記念講演会にいってきました。次のようなメッセージが印象的でした。

“ 想いを表現するのには、言葉は圧倒的に足りない。それくらい、感情は多彩なもの。だから、完璧な言葉はない。でも、だからこそ、「言葉を探す旅」を諦めないでほしい。深い人間関係を築こうと思ったら、深い言葉を使うチャレンジをしよう。 ”

物質的に豊かになった現代では、製品(モノ)そのものではなくて、そこに見えるストーリー(モノ語り)に価値が置かれるようになっています。だから、発信者になる。あなたの発した情報によって、たくさんの人が豊かに、幸せになる。そんな世界であれば、あなた自身にも大きな幸せを感じられるのではないでしょうか。

本記事が、あなたにとって“より良く生きる”きっかけの一つとなってくれたらと願います。本書は伝達力を学びビジネスや人間関係に生かすのはもちろん、「想いを伝える」ことの素晴らしさを味わえる一冊です。

“ モノ語りの力によって、幸せになるスピードが上がる!! ”

 

最新情報をチェックしよう!