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現場の理学療法士が教える!臨床実習でおさえておきたい“情報収集”のポイント

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現場の理学療法士が教える!臨床実習でおさえておきたい“情報収集”のポイント
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療法士の養成カリキュラムで、避けては通れぬ臨床実習

中でも、受け持ちの担当患者に対して、まず行うのが「情報収集」ですね。

この情報収集に苦手意識を持っている学生が少なくありません。バイザーから「情報収集の項目を考えてきて」と言われて、やみくもに列挙していませんか?

そこで今回は主に、整形外科で臨床実習を行うことになった際に、おさえておきたい情報収集のポイントをご紹介します。

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評価の基本、「情報収集」は3つのカテゴリーでまとめる

情報収集

「あれもこれも」となりがちな情報収集も、カテゴリー別に分類、整理すれば恐くありません。

情報収集といわれると、すごく広範囲な感じがして、どこから手をつけるべきか迷ってしまいますよね。

そこでオススメは、3つのカテゴリー;一般的情報、医学的情報、社会的情報;に分けて整理すること。

一般的情報

一般的情報とは、主に次のような項目。これらはカルテに記載されていることが多いですね。

  • 氏名
  • 年齢(誕生日)
  • 性別
  • 家族構成;同居家族、近所に住む親類の有無
  • キーパーソン
  • 受傷(入院)前のADL
  • 信条や信仰

とくにご高齢の方では、キーパーソンの意向や身近に頼れる親類がいるかどうかによって、退院の時期や退院後の方向性が変わります。すると理学療法におけるニーズも柔軟な対応が求められます。

受傷、または入院する以前のADLは、理学療法のゴールを決める判断材料。とくに大きな外傷や手術を経験した高齢者では、受傷前よりも一段階下げた能力になる場合もあります。

注意すべきは、これらは機密性の高い個人情報である、ということ。

なかには、実習生が個人情報を知ることに抵抗を示す患者さんもいらっしゃいます。理学療法実施に必要な情報としておさえつつ、必要のない限りは、患者さんと話すときには慎重になるのが賢明。

医学的情報

現病歴

患者の語る症状の経過には、その人独自のストーリー(物語)があります。

「医学的情報」は、これから理学療法士による評価、介入を行っていくうえで、とくに重要になります。具体的には、次のような項目。

  • 疾患名
  • 障害名
  • 受傷(発症)日
  • 受傷機序
  • 手術日
  • 術式、術中の様子
  • 現病歴
  • 既往歴
  • 入院日
  • 主治医
  • 担当看護師
  • 担当療法士
  • 画像情報
  • 他部門情報
  • 主訴
  • HOPE など

医学的情報を聴取するポイントは、患者のたどってきた経過を“ストーリー”として、“時系列”で整理すること。つまり、どのように発症、受傷したのか、どこでどんな検査・診断・治療を受けて現在に至っているのか、目前の患者の物語。

例えば、

半年くらい前から、家の前の坂道を下るときに右膝の違和感を感じていた。二ヶ月前に孫と公園で遊んでいると、飛びついてきた拍子に体がぐらつき、膝を捻った。しばらく様子を見ていたが、症状は変わらず、近所の整形外科を受診した。精密検査が必要とのことで、他院でMRIを撮影したところ、半月板損傷と診断された。その後、当院にて鏡視下での半月板部分切除術を施行し、術後の理学療法開始となった…

このように整理しておくことで、病期や発痛組織を鑑別し、治療方針、リスクなどを把握することができます。また受傷機序が明らかであれば、再発予防のプログラムの参考にも。

とくに術式や術中の所見によって、理学療法の評価や介入におけるリスクを把握しておくのが重要です。例えば、後方侵入のTHAであれば、股関節屈曲内旋が脱臼肢位になるため、とくに術後3ヶ月は要注意など。

また患者にしても、「私のことをよく理解してくれている」という信頼感につながります。

【総ざらい】整形外科の理学療法士がおさえておくべき!「痛み」の評価

社会的情報

チーム

「この患者さんは、どんな社会生活を取り戻そうとしているのか」を考えるために、社会的情報は活用できます。

「社会的情報」は、ICFでいう「参加」に該当します。具体的には、次のような項目。

  • 現在の職業、過去の職歴
  • 運動、スポーツの経験
  • 地域や自治会での役割
  • 趣味やクラブ活動への参加
  • 主な収入源
  • 介護保険の有無
  • 担当ケアマネやソーシャルワーカー

現在の職業はもちろん、今後の社会復帰の指標となります。今回負った障がいによって、現在の就業にどんな影響があるのかを把握しておくのは重要。

反対に、現在や過去の職歴、運動歴などが、障がい発生の原因・機序になっていないかを推察することもできます。

例えば、デスクワーカーであれば腰痛のリスクが高まるし、手作業の多い仕事では手指の腱鞘炎、筋腱付着部の障がいなどが頻発。

スポーツ種目によって特有の疾患・障がいもあります。例えば、学生時代にバレーボールをしていて、その頃の腰椎分離症が、年をとってから症状として顕在化してきた、など。

そもそもリハビリテーションとは、「何らかの障がいをもった方が、可能な限りもとの社会生活を取り戻す」過程をいいます。理学療法は、リハビリテーションを達成するための、一つの手段。

社会的情報を把握することは、この患者さんが取り戻すべき社会生活は何か?」を明らかにする目的があります。

【自分らしく生きる】“リハビリ”は、単なる運動やマッサージではない!リハビリテーションの真意を解説。

むすびに

いかがだったでしょうか?

整形外科で臨床実習を行うことになったときの、情報収集のポイントをご紹介しました。

実り多い臨床実習を過ごされるよう願っています🍀

☆【できる】理学療法士のための臨床実習を乗り切る3つの心構え

最後に、実習前に読んでおくと役立つ書籍をご紹介。

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