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介護予防におけるゲートキーパーとしての理学療法士

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「年を重ねても自分らしく過ごしたい」、「充実した人生を送りたい」、「自分のことは最後まで自分でやりたい」

そうした人生の過ごし方を叶えるために、健康寿命を伸ばすことがカギになります。

そして健康寿命は日々の習慣の上に成り立ち、「予防」が非常に大事になります。

高齢になるほど、ちょっとしたケガや病気が長引いてしまうことがあります。数週間ベッドで寝ているだけでも、筋力の弱まりを実感するようになります。

ですので、大きなケガや病気にかかるのを「予防」することが重要なのです。

現代社会での予防の対象は主に、(労働者の)腰痛予防や、生活習慣病予防、介護予防などが挙げられます。

今回は、誰しも迎える人生の晩年を元気に過ごすための「介護予防」について、リハビリテーションの専門職である理学療法士がサポートしていることを知っていただきたいと思います。

手当て

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介護予防は、国民の努力および義務

介護保険制度は、高齢者保健福祉政策の流れで1997年に介護保険法が成立し、2000年から施行されています。

介護保険法(第一章 総則 第四条)では、【国民の努力及び義務】として、次のように明記されています。

「国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする」

つまり国民は、介護予防(要介護状態になるのを防ぐ)および、(たとえ要介護状態になった後でも)積極的にリハビリに励んで能力の維持・向上に努めることを勧められているのです。

介護予防でまず注目する「老年症候群」 

誰しも加齢に伴う体の変化からは逃れられません。

「動きがゆっくりになったり、ちょっとした段差で足がつまづきやすくなった」「物忘れがひどくなった」「食べ物や飲み物が飲み込みづらくなった」「ちょっと動いただけで息切れするようになった」など

こうした加齢に伴う心身の変化を総称して「老年症候群」といいます。

介護予防にあたっては、この老年症候群に早く気づいて、適切に対処していくことがもっとも重要です。

介護予防の過程

あなたは「介護予防」と聞いて、「足腰が弱らないようにする」「集団で体操をする」などのイメージをお持ちではありませんか。

しかし介護予防に決まった型(画一された方法)など存在しません。

年齢・性別の違いはもちろん、個人個人の健康状態や運動能力、生活環境、家族構成、仕事、これまでの経験などに合わせてオーダーメイドで実践するものです。

では介護予防の過程を、順を追って説明します。

1。日常生活の中で、心身の機能や動作能力の変化に気づく。

例えば、「これまで続けてきた趣味活動をするのがおっくうになった」「床からの立ち上がりが難しくなった」「近所のスーパーまでの買い物に出るのに息切れがする」など、ふとした変化に気づくことから始まります。

2。心身の機能や生活動作能力について評価する。

1。で感じたことを、検査・測定によって、客観的に評価します。

動作がしづらくなった原因は何なのか、今後の改善の見込みはあるのか。

痛みであれば、痛みの原因は何か、安静が必要なのか、動いてよい痛みなのか。

現在の自分の状態を正しく知って、今後の方針を考えていきます。

3。心身機能や動作能力を改善すべくチャレンジする。

介護予防において「運動」は重要なキーワードです。

歳のせいと、諦める必要はありません。

運動による能力改善は、始める年齢に遅すぎることはありません!!

身体機能や生活動作能力を改善する手段は主に、

  1.  身体全体のコンディション(高血圧や動脈硬化、骨粗鬆症、心肺機能など)の改善
  2.  生活習慣の改善(食事や睡眠など個人の習慣、生活環境、地域との関わりなど含む)
  3.  運動習慣の獲得(日常生活の活動レベルや趣味活動への参加なども含む) 

理学療法士が地域のゲートキーパーの役割を果たす

このような介護予防の過程において理学療法士は、地域におけるゲートキーパーの役割を果たすことができます。

ここでゲートキーパーとは、生活機能低下のサインに気づき、予後予測と個人の目標に応じて対応していくことを意味します。理学療法士は「運動をコーディネイト」することで、心身機能や生活動作能力の改善を目指します。

理学療法士が関わる予防の領域として以下の内容が挙げられます。

  • 認知機能低下
  • 転倒予防
  • 関節疾患
  • 呼吸器疾患
  • がん

つまり、心と体に関すること、内科〜整形外科など複数診療科に関わるものが含まれます。

介護予防の最終的な目標は、「生活課題の解決」です。

普段の生活で困っていたことを解消する、休んでいた趣味活動や友人とのお付き合いを再開する、長年やりたかった夢にチャレンジする、などなど。

すべては、自分らしく送りたい人生を送ることにつながります。

加齢にともなう心身の変化を受け入れながら、それに応じて「~だから出来ない」ではなく、「それでも、やりたいことを、どうやったら出来るか」と視点を転換していっていただきたいと思います。

理学療法士は、あなたが充実した人生を過ごすチャレンジのパートナーを担いたいと思っています。

日本理学療法士協会ホームページより

以上、健康寿命を延ばすための介護予防について、理学療法士が担う役割をご紹介しました。理学療法士は、病院や医院の他に、訪問サービスや通所サービス、市町村の出前事業(健康教室など)、行政機関などにも勤めています。すこしでも身近に感じていただければと思います。

*少子化と高齢化による人口動態の変化に対して、国が進める医療・介護・福祉の新しい枠組み「地域包括ケアシステム」について考えたコチラもご参照ください→超・超高齢社会を迎えるにあたり、「地域包括ケアシステム」の主旨を理解する。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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