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「待つ」ことの大切さ<理学療法士臨床実習指導者の心構え3>

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理学療法士の臨床実習にあたり、指導者が大事にしたい<3つの心がけ>として、これまで「1 指導者は火つけ役に徹する」、「2 学生のタイプを見極める」についてご紹介しました。

今回は、「待つ」ことの大切さについて書きます。

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指導者は、「待つ」のが勝負

学生が“フリーズ”した経験ありませんか?

理学療法士の実習は通常、実習生と指導者(スーパーバイザ、あるいはケースバイザー)のマンツーマンでやりとりしていくことが多いと思います。

指導者は折にふれて、学生の知識レベルを確認したり、考えを促したりするための質問をします。

「膝関節屈伸の基本軸/移動軸は?」 「あの患者さんはどんな生活に苦労してそう?」 「この歩容にどんな問題がありそう?」など。。。

打てば響くように問答が進んでいけば問題ありませんが、
知識の未熟な学生は“フリーズ”してしまうことも少なくなくありません

「わかりません」と答えることに罪悪感さえ感じているような雰囲気なのです。

パニック

ここで指導者が、「そんなことも分かんないの!?」「学校で何を学んできたの!?」なんて言った日には、それ以降、まともなコミュニケーションにならないでしょう(・。・;

あと一息、待ってみる

学生がリラックスして質疑応答しやすいような雰囲気づくりに気を配るのも指導者の役割だとは思います。

ただ忙しい業務の合間を縫って学生指導もしている側としては、質問に対する答えがすぐに返ってこないと、「調べてきて!」で済ませたり、答えを押し付けたりしていないでしょうか?

クリニカル・クラークシップ(CCS)による指導法が提唱されてきている昨今では、「まず指導者がやってみせて、次にやり方を解説して…」という流れが定着しつつあります。

かと言って、知識や技能を教えるだけでなく、学生の自発的な考えを引き出すための質問は不可欠でしょう。

待つ

相手の答えを、じっと待ってみる

そこで、指導者の「待つ」姿勢が問われます!

答えに窮する学生も、何も考えていないということはないと思います。

ただ考えながらも、その未熟さに戸惑っていたり(“こんな答えしたら怒られないかな”)、表現するトレーニングが足りていないせいだけかもしれません。

そんな学生の「考えている間」を、指導者も理解して、待ってみるのです。

決して、答えを急かしたりしません。

あたかも、ひとの発達過程において、子どもが何度も転びながらやっと立てるようになるのに似ています。

はじめからすべての答えを与えたり、逆に突き放したりせずに、じっと見守る。

一呼吸おいて何らかの発言があったならば、たとえ見当違いな答えであっても、
「あなたは、そう考えたんだね」と、受け止める。

それが「待つ」ことの意義だと思います。

「アウトプット」の機会をつくる

私も経験年数が少なくて、自分が勉強の最中だったりすると、学生に教えたくなっていました。

しかし、学習のピラミッドでいうと、もっとも知識の定着が大きいのは、「アウトプット」したときなのです。

つまり、何らかの形で学生自身がアウトプットする機会をつくるのが大事になります。

すぐに答えにならないとしても、考えている間を考慮して、あと一息待ってみます。

発言や提出レポートの内容が拙劣だとしても、自身の頭で考えた結果をアウトプットしたこと自体を認めてあげます。

アウトプット

頭を捻ってアウトプットした答えを受け止めます。

指導者にはかなりの忍耐が必要になるでしょう私もそうでした(笑)

しかし指導者にとっても「待つ」という経験は、患者さまに対峙するときにも役立つと思います。

患者さんの言葉や想いをじっと聞くのが大事なのは、みんなわかっていますよね。

グッとこらえて「待つ」ということを、あと一息でもいいので、心がけてみてください。

そうするとアウトプットできた学生は充実感を覚えて、
その後の実習がスムースに進むようになるのを経験されるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ぜひあなたの臨床実習指導にお役立ていただければ嬉しいです。

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