こんにちは、大山ふみあき(@ThanksDailylife)です!
2020年8月現在、感染症拡大予防のために推奨されている在宅ワーク。
でも在宅ワークだと、どうしても座っている時間が長くなりますよね。
実は、“座りっぱなし”が健康に悪影響を及ぼすことが明らかにされています。
実際に在宅ワークに以降してからの肩こりや腰痛、頭痛などを訴える人が増加。
ぼくも実感しています💦
そこで今回は、デスクワークや在宅ワークでおこりやすい腰痛の原因と解決策をご紹介します。
座り姿勢と腰痛の関係
一般に、重い物を抱えたり、中腰の姿勢で長時間作業をすると腰痛になりやすいと思いますよね。
でも実は、長時間座っている方が、立っているよりも腰への負担が大きい!
どうして?と疑問をもたれると思いますが、これは人の背骨の特徴が関係しています。
立っている姿勢で背骨を横からみると、前後に“S字カーブ”を描きます(「わん曲」と呼びます)。
このS字カーブ(わん曲)によって、バネのようにやわらかく上半身の重さを受け止めているのです。
さらに立っているときには、腰以外にもひざや股関節、足首などの関節がクッションの役割をして負担を分散してくれます。
一方で座った姿勢になると、背骨のカーブが崩れ、腰にすべての負担が集中してしまいます。
立っているときと比べて、座っているときの腰にかかる負担は約40%増加。
さらに腰を丸めるような座り方をすると、腰への負担はなんと約95%も増加します。
なので、仕事や日常生活で座っている時間が長い人ほど、腰痛になりやすいとご理解いただけると思います。
デスクワークや在宅ワークで腰痛をおこしやすい人の特徴
腰痛になりやすい座り方には以下のようなパターンがあります。
- 椅子に浅くこしかけ、腰が丸まっている
- 前かがみになって、うつむき姿勢が多い
- 片方の肘掛けに頼ったり、ほおづえをついたりしている
- あぐらをかく
- 横すわり(お姉さん座り)
- 長座位(背もたれにもたれて、脚を投げだす)
- ソファに沈み込む
- 脚を組むクセがある
こんな座り方をしている人は、いずれも骨盤が後ろ向きに倒れ(骨盤後傾位)、腰が曲がった形(腰椎カーブの崩れ)になります。
横すわりでは、さらに骨盤や腰骨のねじれもおこします。
その結果、背骨のクッション材である「椎間板」を圧縮したり、背中や腰の筋肉を引き伸ばしたりして腰痛の原因となります。
腰痛にならない座り方のポイント
“イスの上で「正座」をすると、腰が痛くない”、とおっしゃるデスクワーカーは少なくありません。
そうなんです、正座をするときのように、骨盤が立って、腰骨のカーブが正常に保たれているのが理想の形。
ポイントは
- イスに深く腰かけて、腰と背もたれができるだけフィットするようにする
- 腰と背もたれの間にタオルをはさんで、腰骨をサポートする
- イスの高さを調整する(ひざが90度になって、足裏がちゃんと着くのがベスト)
- おなかと机の間にこぶし1個分入るくらいの余裕をもつ
しかし自力で理想の姿勢をずっと続けるのは大変です。
とくに筋肉の少ない女性が無理をすると逆効果になりかねません。
そこで、骨盤サポートチェアを使うのもいいですね。
腰と骨盤が理想的な位置になるようフィットするので、自然に理想的な姿勢がつくられます。
こちらはぼくも実際使ってみて、腰がすごく軽くなり、非常に満足しています。
よかったら一度見てみてください⏬
腰痛解消にオススメのストレッチ
“座った姿勢では背骨のカーブが崩れて腰痛になりやすい”、といいました。
そこで、理想的な背骨のカーブを取り戻し、腰痛解消に効果的なストレッチをご紹介します。
それは「キャットエクササイズ」です。
よつばい姿勢で、背中を丸めたり伸ばしたりを繰り返すことで背骨のしなやかさを取り戻すのに効果的。
猫背を解消して美しい姿勢をつくるのにも役立ちます。
朝起きたときや、夜寝る前にふとんの上で行うとよいですね。
キャットエクササイズを動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ⏬
他にも、座り続けることによる弊害があります
日本人は世界一、座っている時間が長い
腰痛に加えて、長時間の座位をとることはさまざまな健康被害につながります。
長時間の座位や運動不足といった「身体不活動」は、全世界で死亡率を上げるリスク第4位!
*第1位:高血圧、第2位:喫煙、第3位:高血糖(健康のための身体活動に関する国際勧告(WHO)日本語版より)
しかも日本は世界と比べても座位時間が突出して長くなっています。
血流悪化による心臓病や糖尿病のリスクが高まる
座った姿勢では、重力の影響で全身の70%の血液が下半身に集まります。
通常、下半身の筋肉はポンプのように縮んだり緩んだりすることによって、血液を足先から心臓へ返す働きをしています。
しかし座り時間が長くなると、下半身の筋肉があまり働かず、血液を心臓へ送り返す力が弱まります。
その結果、下半身に血流が溜まりやすく、むくみや冷え性を招くことに。
それでも心臓はがんばって血液をより強く送りだそうとするので、心筋や血管壁への負担が増えます。
これは心臓病や高血圧のリスク。
また、すこし動いただけで息切れや動悸、立ちくらみを生じやすくなります。
血流が悪化することでもっとも恐ろしいのは、血の塊(血栓)ができやすくなること。
血栓が心臓や脳へ運ばれ、その血管を詰まらせることで、心筋梗塞や脳梗塞を引きおこします。
また血栓が肺の動脈を詰まらせておこる肺塞栓症は、航空機の座席の狭いエコノミークラスで長時間座ったままの状況で起こることがあり、「エコノミークラス症候群」と呼ばれています。
食後に座りっぱなしでいると、血糖値が上昇したまま推移し、糖尿病のリスクが高まります。
ただでさえ歳を重ねるほど、血管のダメージや自律神経バランスの乱れによって、血流は滞りやすくなっていきます。
そこに追い打ちをかけるのが、座りっぱなしの怖さ。
座る時間が長くなるときは、足踏み運動などでこまめに筋肉を動かしましょう。
肩こりや頭痛、集中力低下をまねく
座った姿勢で背骨のカーブが乱れるのは、腰だけでなく首や肩まわりの筋肉にも影響します。
ただでさえ約5kgもある重たい頭を支えるために、首や肩まわりの筋肉はがんばっています。
うつむき姿勢になると首への負担は2〜3倍にも増えます。
これが首こり・肩こりの原因。
さらに、首や肩まわりの筋肉が硬直すると、脳にめぐる血流が滞り、頭痛や集中力低下の原因にもなります。
筋力が低下し、「動き出しの痛み」につながる
外に出て動く機会が減ると、どうしても筋力をつかう頻度が少なくなります。
とくに座って過ごす時間が長いと下半身の筋肉をつかわなくなり、足腰の筋力が一気に低下。
いざ立ち上がったり、歩き出したりするときに股関節やひざ、足首の痛みをおこしやすくなります。
ぼくもリハビリの現場で、「長く座っていて、そこから動きだすときに膝や腰が痛い」という訴えをよく聞いていましたが、やはり筋肉が硬くなったり、筋力が弱っていたりする場合が多かったです。
座りっぱなしによる健康被害を防ぐポイント
座りっぱなしが良くないと言っても、デスクワークをまったくしない、というわけにはいかないと思います。
そこで、自分自身で健康を守っていくために、次のような対策が有効です。
- 少なくとも1時間に1回、できれば20〜30分に1回は席を立つ(タイマーで知らせるのも有効)
- 血流悪化を防ぐために、こまめに水分補給する
- 筋肉の硬直を防ぐために、背スジの曲げ伸ばしや体幹のツイスト運動をする
- 席を立って歩くような仕組みを仕事に組み込む
- デスク周りの環境を整える(イスやデスクの高さ、ディスプレイの配置など)
- 座る時間が長くなるときは、足踏み運動などでこまめに筋肉を動かす
むすびに
いかがでしょうか。
座りっぱなしが腰痛やさまざまな健康被害につながるリスクー血流悪化による心臓への負担、浮腫みや冷え性、筋肉の硬直による肩こりや頭痛などーをご理解いただけたでしょうか。
健康でストレスフリーな人生をおくるためには、自分で自分の身を守りながら作業の能率もアップする働き方を実践していきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。