読書から働き方、生き方を考えます。今回は、『転職の思考法(北野唯我、ダイヤモンド社)』より。
今すぐ転職するかどうかによらず、働くすべての人にとって必読の一冊だと実感しました。
本書を読む目的
- 転職で失敗しないための“思考法”、“意思決定の軸”を身につける
- 自分の市場価値(マーケットバリュー)を知り、高めていく戦略を得る
- 組織にしがみつかずに生きていく力をつける
本書を読んでの学び・気づき
給料は、君が『自分』という商品を会社に売り、会社がそれを買うから発生している。あくまでも売り込んでいるのは君なんだ
(中略)マーケットバリューを理解するには、まず自分を商品として考えることだ。 (32ページより)
- マーケットバリューのある人間にとって、どんな働き方をするか、どこで働くかなど自由が与えられる。まずは、“自分を商品として考える”ことからスタート。
- マーケットバリューを測るには、次の3つの指標の掛け算で決める。理想的なキャリアは少なくとも2つ以上が高くて、最終的には3つすべてが高い「キューブ型」を目指すべき。
- 技術資産:専門性(職種)と、経験(職種に紐付かない技術)
- 人的資産:人脈、歳をとるにつれ重要度が増す
- 業界の生産性:一人あたりの粗利。伸びている業界で働くことで、マーケットバリューにもっとも影響
本書を読んで初めて、自分のマーケットバリューを意識しました。これまで就職してから20代は技術的な研鑽を積み、30歳代で組織や協会のいろんな仕事を務めてきました。まだ先の長い働く期間においては、キューブ型を目指して自分で開拓していく必要があります。
すべての仕事には明確な賞味期限があって、ライフサイクルによって生まれては消えていく
ライフサイクルは、「代替可能性」と「イス(雇用の数)」の二軸で考えられる
伸びていく業界で働くことは、それだけで価値ある人材なのですね。現状の置かれた状況で試行錯誤していたけど、もっと広い視野で考えてみるのが大事。エレベーターが上向きの領域はどこか?本書によれば、伸びるマーケットを見つける方法は、次の2つ。
- 複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する
- 既存業界の非効率を突くロジックに着目する
ほとんどの人間は、「何をするか」よりも、「どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか」を重視するbeing型の人間。
being型の人間が仕事を楽しむには、①自分の状態(マーケットバリューを高める)、②環境の状態(緊張と緩和のバランスを心地よく保てる)が重要。
緊張の向き方によって、こんなにも仕事の楽しみが変わってくるのかと痛感。視点が内向きの緊張感は疲弊するけれど、「クライアントや社会のために、どんなことができるだろう」といった外向きの緊張感にモチベーションは高まる。緊張と緩和のバランスが崩れたときには、居場所を変えるタイミングであり、自分にはその選択権がある。
本書を読んでどう行動するか(アクションプラン)
- 「得意なこと」を「好きなこと」に近づけるために、自分の人生や働き方の棚卸しをする。ふだんの仕事で「まったくストレスを感じないこと」、他の人から上手だと言われるけど「自分ではピンとこないもの」を見つける。
- 私にとっては、クライアントとマンツーマンで向き合って、しっかり悩みを聞き、解決策を提示すること。外部に出ていって、専門性をレクチャーすること。
- 伸びているマーケットを見つけるために、「○○×ベンチャー」でネット検索する