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“背骨”を動かして健康になる.Part 1:背骨の形態の意義

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“背骨”を動かして健康になる.Part 1:背骨の形態の意義
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前回のブログ「こころとからだの健康を支える三位一体の仕組み」では、「心」「骨・筋」「内臓」が互いに関係し合いながら恒常性を維持していると書きました。

3者はお互いに連絡しあいますが、さらにそれらを取りまとめる中心的存在が、「自律神経系」と「背骨(脊柱)」だと考えられます。

*自律神経については、こちらの記事が参考になります。「自律神経とはなにか?」

今回から、こころとからだの健康に果たす背骨”の働きについてまとめます。

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背骨は姿勢・動作の要

背骨は人の姿勢や動作を決定づける上で、次の様な重要な役割を果たします。

  1. 姿勢の屋台骨を支える
  2. 動作に必要な力の源(エンジン)となる
  3. “固定源”として四肢の土台となる
  4. “反作用力の緩衝機能”に優れる

 

1。姿勢の屋台骨を支える

言わずもがな背骨は体の中心を貫き、姿勢の形態を左右する重要な要素となります。

背骨の形状は、正面からみると直線ですが、側方からみるとアルファベット“S”字のカーブをもった形状 をしています(図1)。生まれて赤ちゃんの頃は丸まった姿勢をとり、大きな一つだけのカーブ(アルファベット“C”字)ですが、立って歩くようになる頃にはS字カーブが出来上がります。

この背骨のカーブは、“生理的弯曲”といわれ、自然なものです。S字カーブは、頸椎の前弯胸椎の後弯腰椎の前弯という3つの生理的前弯によって構成されます(図1)。たとえ「気をつけ!」の姿勢をとったとしても、背骨はS字カーブを維持しています。

図1 背骨は、正面からみると直線、側方からみるとS字カーブの形状をしている。S字カーブは、頸椎前弯、胸椎後弯、腰椎前弯という3つの生理的弯曲で構成される。

そもそも背骨は一本の棒ではなく、一つ一つの小さな積み木(7つの頸椎、12個の胸椎、5つの腰椎)が重なった構造をしています。この小さな積み木を椎骨といい、上下に重なる椎骨同士には連結部(関節)があります。

背骨のS字カーブによって、体重をうまく分散し、背骨の各所(背骨を構成する一つ一つの椎体や関節)にかかる圧力が集中しないようになっています。背骨のある胴体、いわゆる体幹と、その上の頭部を合わせて全身の6割超の質量があります。背骨は常にこの体重を受け止め続けているのです。

つまり今のあなたの姿勢は、体(背骨)がどのように体重を受け止めてきたか、という努力の結果でもあるのです。

S字カーブの形態をとることで、直線形の場合と比べて、10倍の抗力(圧力に対して原型を保持する機能)を発揮するといわれます。重力に晒されながらも同じ姿勢を維持できているのは、背骨の弯曲のお陰だと言えます。

動き出す前の姿勢(開始肢位)も動作の質に影響を与えます(図2)。例えば、ダラッとした立位姿勢から歩き出すのと、しっかり姿勢を整えてから歩き出すのとでは、その後の脚の運びやすさや歩行スピードが随分と違ってきます。これは、姿勢によって全身の筋肉の発揮する力(筋出力)や、細やかさ・円滑さ(巧緻性・敏捷性)が変化することによります。

開始肢位

図2 動作を始める前の姿勢(開始肢位)によって、その後の動作の質が左右される。

 

姿勢が変化する意義

あなたは「猫背」や「腰が曲がった」、「側弯」など背骨のラインが変化することを懸念したり、忌み嫌ったりしてはいないでしょうか。しかし姿勢の変化は、普段の生活習慣や動きのクセ、生活環境などに対して、体がもっとも適するように順応した結果です。

姿勢が変わっていて体の痛みを訴える方もいれば、そうでない方もいます。この違いは、形(形態)如何せんではなく、機能(柔軟性や筋力、バランス保持能力など)に注目して、体が本来の動きをしているかどうかが重要だといえます。

例えば、お腹を突き出して歩いているのも、お腹の重みによって体の前方の重量が増すのに対して、上半身を後方へ偏位させることで、前後の重量バランスをとった(重心を補正した)結果です(図3)。この方が本来の姿勢を取り戻すには、まずお腹の重みを軽くしてあげる、つまり痩せることが先決です。背骨の左右の変化である側弯についても、原因がハッキリと解明されてはいませんが、左右の重量バランスをとろうとした何らかの変化と考えることもできます。

声を大にして言いたいのは、「姿勢が悪いから悪い(痛みの原因だ)!背スジを伸ばせ!」ではなくて、姿勢変化は体の順応でありなぜそのような姿勢変化が生じたのか、その原因を突き止めて、解消していきましょう、ということです。

腹部重量過多による上半身重心の後方偏位

腹部重量が過多になると、姿勢を変化させて(上半身重心の後方偏位)、前後方向の質量バランスを維持しようとする反応がみられる。

まとめ

「心」「骨・筋」「内臓」の関係を取りまとめる中心的存在である背骨の果たす役割について、回を重ねてまとめていきます。まずはじめに、背骨の形態の意義について書きました。

背骨は、生理的弯曲といわれるS字カーブの形態により、質量バランスを調整して姿勢を維持しています。その上で生じる姿勢の変化は、忌み嫌うものではなくて、どのように体重を受け止めてきたか、という体の反応の結果ととられることもできます。

姿勢によって全身の筋肉の筋出力や、巧緻性・敏捷性が変化しうるので、なぜ今のような姿勢変化が生じたのか、その原因に目を向けることが肝要です。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

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