こんにちは、大山ふみあき(@ThanksDailylife)です。
- 新しくやってみたい、挑戦してみたいことがあるけれど、踏み出せずにいる
- 難しい仕事をまかされて、自分にやれるかどうか自信がない
- 目標を達成できるかどうか不安で、あきらめかけている
そうした方へ今回は、「私ならできる!」という自信や、「失敗を恐れず、チャレンジしてみよう」という勇気が出て、一歩踏み出せるようになる方法をご紹介します。
「私はできる!」と信じる力【自己効力感】が自分をつき動かす
新しいこと、やったことのないことに思いきってチャレンジする。
難しい問題にもあきらめず、立ち向かう。
その「自信」や「勇気」をつける鍵は、「自己効力感」を高めることにあります。
「自己効力感」とは、難しい課題に直面したときに、自分は期待する結果を得るために行動できると信じられる状態です。
「セルフエフィカシー(Self-Efficacy)」ともいわれます。
よく成功者から聞かれる“根拠のない自信”、“なぜだかわからないけど、うまくいく気がした”というのは、自己効力感をさしているのでしょう。
「自己効力感」の概念は、米国スタンフォード大学のアルバート・バンデュラ教授によって1977年に提唱されました(Vandura, A. 1997 Self-Efficacy:The Exercise of Control.)。
その後も多くの研究によって、自己効力感を高めることが自信につながるということもわかってきていて、あなたの自己効力感の高さ=あなたの自信レベル だといえます。
【自分を信じる】自己効力感の高い人の特徴
自己効力感の高い人は次のような特徴をもち、仕事や学業、スポーツなどで高い成績をおさめています。
- ストレスの多い状況や、チャレンジングな課題に対しても実力を発揮できる
- 健康的な生活習慣をもち、体の元気を維持している
- 良好な人間関係を築ける
- レジリエンス(失敗しても立ち直る力)が高い
- 逆境を乗り越えるタフな精神力を持っている
など、いずれも私たちが定めた目標や理想を叶えていくために、ぜひ身につけたい能力ですよね。
自己効力感を高めるメリット
そうした高い自己効力感は、一部のエリートだけが持つものなのでしょうか。
いえいえ、一般の私たちでもふだんの行動や習慣によって自己効力感を高められる。
自信がついて行動でき、達成能力が向上するとわかっています。
私たちが自己効力感を高めることで、以下のようなメリットがあります。
- 新しいことや未知の体験への挑戦力がつく
- 失敗を恐れないメンタルが養われる
- ストレスに対して、心が強くなる
- 失敗しても立ち直る力(レジリエンス)がつき、挫折しなくなる
- 難しい課題や解決に時間がかかる問題に対しても、粘り強く取り組める
- その結果達成感や周りからの評価が上がり結果的に自信がつく。
副業・起業、難しいプロジェクト、新しいコミュニティや人付き合いなど、もし今あなたが気になっているけど、一歩踏み出せずにいることがあれば、自己効力感を高めることで決心がつき、思いきってチャレンジできるようになりますよ。
そもそも不安や恐れる気持ちというのは、あなたがそこにエネルギーを注げるという現れでもあります。
新しい体験や出会いに心を開き、ぜひ人生の豊かさや感動を味わいにいきましょう!
【自己効力感】今のあなたの「自信レベル」をチェックする
“現状の自分の自己効力感は、どの程度だろう?”と気になりますよね。
以下の10個の質問に答えていただくことで、あなたの自己効力感(=自信レベル)がわかります。
それぞれの質問に対して、①から④の数字でお答えください。
(①まったく当てはまらない ②ほとんど当てはまらない ③ある程度当てはまる ④とても当てはまる)
あまりじっくりと考えずに、できるだけ直感で答えてみましょう。
それではスタートです。
↓
- 私は一生懸命がんばれば、困難な問題でもいつも解決することができる
- 私は誰かが私に反対しても、自分が欲しいものを手にするための手段や道を探すことができる
- 目的を見失わず、ゴールを達成することは私にとって難しいことではない
- 予期せぬできごとに遭遇しても、私は効率よく対処できる自信がある
- 私はいろいろな才略に長けているので、思いがけない場面に出くわしても、どうやって切り抜ければよいのかわかる
- 必要な努力さえ惜しまなければ、私はだいたいの問題を解決することができる
- 自分のものごとに対処する能力を信じているので、困難なことに立ち向かっても取り乱したりしない
- 問題に直面しても、いつもいくつかの解決策を見つけることができる
- 苦境に陥っても、いつも解決策を考えつく
- どんなことが起ころうとも、私はいつもそのことに対処することができる
判定は各回答の点数を合計し、より高い数値ほど自己効力感が高いことを表します。
平均値は 29点。
*日本語版 一般自己効力 質問表 (Japanese Adaptation of the General Self Efficacy Scale. Keiko Ito, Ralf Schwarzer & Matthias Jerusalem, 2005)より
いかがでしたか?
得点の高かった方は、ふだんから自分をあまり疑わずに、決断や行動をできているのではないでしょうか。
現在の得点が低かった方も、落ち込まないでください。
この後の自己効力感を高める方法を実践していただくことで、「私はできる!」と信じられる感覚を身につけていくことができます。
ちなみに私も以前は、20点いくかどうかだったのですが、今はこの行動を習慣化することで31点まで高めてくることができました。
ぜひ一緒に、前に進んでいきましょう。
「自信レベル」を高めるには?自己効力感を支える4つの要素
では自信を根底から支える自己効力感は、どうやったら高めることができるのでしょうか?
バンデュラ博士によれば、自己効力感を高めるために「4つの要素」が大事だといいます。
自己効力感を高める4つの要素について、それぞれ詳しくご説明します。
直接的達成経験
自分が定めた目標を達成したり、うまくいったりした経験があることで、その後に難しい問題に向き合ったときにも「自分ならできる」という見通しをたてられます。
とくに粘り強くとりくんで逆境を乗り越えた経験は、より強い自己効力感を育みます。
「あのときも大変だったけど、それを自分は乗り越えられた。だから今回も、私はやれるだろう」と信じられるのですね。
代理的経験
自分で直接的に経験をしなくても、他の人が達成した様子を目にするのは「代理的経験」として、自己効力感が高まります。
とくにその相手やその境遇が自分に近い人、似た人であれば、なおさら「ロールモデル」としての効果が高まります。
例えばスポーツの世界でも、長年保たれてきた“○○秒の壁”のような記録が、いったん誰かに破られたとたん、他の人も次々と記録を塗り替えていくということがありますよね。
「あの人ができたのだから、きっと私にもやれるだろう」という信念が結果に影響するのです。
言語的説得
「あなたなら、できるよ」と背中を押されたことで、踏ん切りがついて行動できた経験があるでしょう。
他の人から自分に能力がある、「あなたなら、できる!」とくり返し言葉で説得されることで、自己効力感が高まります。
ですので自分ひとりではどうにも決心がつかないとき、信頼できる人に言葉をかけてもらうようお願いするのも有効ですね。
また子どもに自信をつけてほしいと思ったら、親が「あなたは、できる!」と声をかけ続けるのも大事です。
生理的・情動的喚起
自己効力感はそのときの自分の気分や感情、体の生理的な状態などによっても揺れ動きます。
ハッピーな気分や体調の優れるときには自己効力感は高まり、逆に気持ちが落ち込んだり、感情が不安定になったりしていると下がってしまうのです。
そこでふだんからあなたの感情や生理的な状態を整えるよう工夫することで、自己効力感が高まります。
この後ご紹介する、体調や気分を整えて自己効力感アップにつながる行動をとりいれてみてください。
【揺るがない自分をつくる】自己効力感を高める5つの方法
自己効力感を支える4つの要素を使いこなすことで、あなたの自信レベルを強化できます。
では続いて、自己効力感の4つの要素を駆使して揺るがない自分をつくる、具体的な方法を見ていきましょう。
これまでの成功体験や逆境を乗り越えた経験をふりかえる
あなたがこれまでに達成してきたこと、困難を乗り越えてきた経験は、何よりの自己効力感を高める源です。
ともすれば私たちの脳は、「できなかった、うまくいかなかった」ことを気にしやすい性質があります(ネガティブ・バイアス)。
くり返し思い出して落ち込んだり、引きずったりしてしまいます。
そこでメンタルを安定させ、自信をもつには、意識的に成功したことや達成したことをふり返るのが肝心。
成功体験をふり返る方法として、手軽に始められる方法として「成功日記」があります。
成功日記は、一日の仕事終わりなどに「私が今日、うまくできなことは何か?」、「どんな自分の強みを活かせたか?」を具体的に3つ書き出すだけ。
まわりから褒められるようなすごいことでなくても、ささいなことや自分だけがわかっていることで構いません。
例えば、朝いつもより10分早く起きられた、お昼に20分歩いた、会社ですれ違う人に挨拶した、など。
やってみると実感しますが、今日一日で自分がうまくやれたことを挙げるだけで、「結構がんばってるな」と自分を認められるようになります。その小さな積み重ねが、自信を育んでいくのです。
また四半期や一年に1度など、自分を見つめ直す時間をつくって、「逆境グラフ」を描いてみるのも有効です。
過去に経験した、困難を乗り越えた体験をふり返ってみましょう。
そのとき立ち直ったプロセスに注目し、その体験にはどんな意味があったかを見つめ直します。
例えば私の場合は、働き方に悩んで体調を崩したことがあります。
そのときはストレス対策として、生活リズムを整えたり、定期的に運動したりするようにしたことで回復。
それ以来、心のメカニズムについて学び、それが今の情報発信や仕事にもつながっています。
自信を失っているときというのは、“自分は何をやってもダメだ”となりがち。
でも、きっとあなたにも困難を乗り越えてきた経験があるはず。
それを思い出しましょう。
「あのとき大変な状況だったけど、自分は乗り越えることができた。だから今回もどうにかできる」と、自己効力感が強力に高められます。
ぜひ一人で落ち着いた時間を確保し、取り組んでみてください。
他の人の成功事例にふれる(代理的経験)
他の人が達成した様子を見聞きするのは「代理的経験」として、自己効力感が高まります。
身近にいる仕事の上司や同僚、友人、コミュニティの仲間などで、うまくいった事例があれば、ぜひシェアしてもらいましょう。
彼らの成功を快く祝福することで、あなたが成功したときにも拍手を送ってくれるでしょう。
応援しあうことで、目標の達成率が高まることもわかっています。
またサクセスストーリーに触れるには、自伝や小説を読んだり、映画を見たりするのも有効です。
ちなみに私は『半沢直樹』シリーズや『下町ロケット』に代表される、池井戸潤さんの小説や、映画だと『キングダム』シリーズが好きです。
ピンチで八方塞がりの状況でも、粘り強く仕事と向き合い、どうにか乗り越えていく。
読んだ後には気持ちがスカッとし、「自分も負けてられない!」と勇気をもらえます。
まだ読んだり、観たりしたことがなければ、ぜひオススメです。
人に応援してもらう
自己効力感を高めるには、人の力も頼りましょう。
自分一人では立ち行かなくなったとき、応援してくれるパートナーや友人、活を入れてくれる師匠が大きな力になってくれます。
「最近、何をしてもうまくいかないな」というときは、視野が狭くなっていて、考えがこり固まっています。
人と話すことで以外な解決策があっさりと見つかり、「それなら自分にもできそう」だと息を吹き返すことも少なくありません。
私も気持ちが沈んだときや、自信がないときに妻に話すと、「えっ、そんなことで悩んでいたの」と一蹴されることがあります。
そして「前にもそんなこと言ってたけど、大丈夫だったじゃん」と言われると、その気になってくるから不思議です笑
ぜひあなたも一人で抱え込まずに、人に頼ってみてくださいね。
きっとあなたの背中を押してくれますよ。
ポジティブな言葉を使う
なかなか身近に頼れる人がいないという場合でも、「言葉遣い」を変えることで自己効力感を高められます。
どうするかというと、「否定語」を使うのをやめて、「肯定語」を使うようにします。
“あなたは、あなたが使う言葉でできている”といわれます。
脳は否定語と肯定語を区別できません。
「○○しない」という否定語を使うと、脳内では「○○」というネガティブなイメージだけが残ります。
例えばダイエット中であれば、“太るから、お菓子は食べない”ではなくて、“健康的な食事をして、痩せる”と言うようにしましょう。
“太るから、お菓子は食べない”と言うと脳内では、「お菓子を食べて太る」あなたのイメージができあがり、太るような行動をとります。
一方で“健康的な食事をすれば痩せられる”と発言すれば、脳内では「健康的な食事をして痩せている自分」のイメージができ、実際そのような行動をとっていくのです。
ふだん何気なく使っている言葉に敏感になりましょう。
「疲れた」「しんどい」「つらい」とよく口にしていませんか。
それらを「今日もよくがんばった」「充実感がある」「いま良くなっている」と変えてみるのです。
それだけで自己効力感が高まり、前向きな行動をとっていけるので、ぜひ実践してみてください。
幸福感や前向きな気分になれる行動をもつ
自己効力感を高めるには、体のコンディションや感情を整えることにも気を配りましょう。
お腹が痛かったり、パートナーとケンカしてイライラしていたりするときには、到底、困難なことをやり遂げようという気にはなりませんよね。
体調を良くするためにまず、よく寝る、定期的に運動する、健康的な食事をとるのが前提です。
そのうえで幸福感を感じられるように、自分を整えていきます。
ただ、“ポジティブ思考になろう”というわけではありません。
私たちの気分や感情は、「行動」の結果で変わります。
幸福感を高める行動として例えば、
- 朝日を浴びる
- 散歩する
- 自然の中で過ごす時間をもつ
- おいしいもの味わって食べる
- 好きな人と過ごす
- 最高の状態をイメージする
などがあります。
あなたにとって「これをやっているときの自分は気分がいい」という行動をリストアップして、習慣化するようにしましょう。
むすびに
いかがでしょうか。
今回は新しく始めたいことや、ずっとやりたいと思ってきたことがあるけど、自分にできるかどうか自信がない。
難しい課題を頼まれて、自分にやれるかどうか不安を抱えている。決めた目標に対して、達成できるかどうか不安で、あきらめそうになっているという人が、「私ならできる」という自信や、「困難はあるけど、チャレンジしてみよう」という勇気が出て、一歩踏み出す決心がつく方法をご紹介しました。
自信をつけるには、「自己効力感」を高めるのが王道です。
今回ご紹介した「自己効力感を高める方法」をできることから、ふだんの生活で実践してみてください。
ぜひあなたがやりたいことに思いきって挑戦し、目的やゴールを達成していただければうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このブログでは引き続き、心と身体を磨き上げることで、自分らしく輝いて生きやすくなる知識やノウハウをご紹介します。
そのほかご質問や気になることがあれば、こちらのLINEからお気軽にご連絡ください。
【参考書籍】自信がついて、一歩踏み出せる自分をつくるのにオススメの本