6月30日、野尻中央病院にて宮崎Spine Dynamics療法研究会セミナー「全体論的臨床推論から上肢疾患につなぐ」が開催されました。
Spine Dynamics(スパイン ダイナミクス)療法は、
慢性疼痛疾患に共通する機能的問題点に対して、“力学的”、かつ“全体論的”な観点から評価・治療を行うことを目的とし、
エビデンスの確立を目指す考え方・手法。
そのコンセプトは、主に次の二つがあります。
- 重力場のルールに則る
- 脊柱の弯曲機能を引き出す
Spine Dynamics療法は、心と体のリハビリテーション研究会(ココカラ)が主催する特別研修会で学ぶことができます。
またココカラの姉妹組織として、宮崎スパインダイナミクス療法研究会(宮崎スパイン研)があります。
今回は宮崎スパイン研主催による、「上肢疾患の疼痛解消につながる胸郭へのアプローチ」をテーマとしたセミナー。
当日は慢性疼痛疾患の治療に携わったり、スポーツ外傷の復帰に取り組んだりなど、現役で活動される11名の方が参加されました。
理学療法士や作業療法士、柔道整復師、マッサージ師など治療、リハビリテーションに携わる専門職の方を対象に、SpineDynamics療法の概念の理解や、上肢疾患の臨床推論、評価・治療法について座学・実技を交えて行いました。
今回は、皆さまにご好評いただいたこのセミナーについてレポートします。
SpineDynamics療法の真髄を垣間見る!セミナーの内容
今回のセミナーでは、上肢疾患に潜在する機能的問題や、発症に至る力学的プロセスを理解し、その評価・治療に関する臨床推論を深めていきました。
講師を務めたのは桒畑慶輔[くわはた けいすけ]、大山史朗[おおやま ふみあき](いずれもSpineDynamics療法上級認定セラピスト)。
講義では、慢性疼痛疾患が生じるメカニズムを「重力場のルール」と、「脊柱の弯曲機能」の観点から解説されました。
肩や肘など患部の症状は“結果”であり、患部に非生理的ストレスの集中を招いた“真の原因”は「脊柱」の弯曲機能障害にあることを理解するのがポイント。
胸郭の機能解剖から物理学の話までボリューム満点の内容でしたが、ご参加の皆さまは熱心に聞き入ってくださいました。
検証!上肢疾患を解決するには、脊柱弯曲機能の回復が必須
宮崎スパイン研セミナーの特徴として、豊富な実技や体験の時間が設けられていること。
まずは、重力下で動ける体力があるのか、外力を緩衝する柔軟性を備えているかなど、ご自身の体をもって脊柱弯曲がもつ機能を体験していただきました。
徒手療法では、胸椎・胸郭の各関節における副運動手技を練習。
ピンポイントでの介入によって体幹柔軟性や上肢可動域が変わることに、感嘆の声も上がっていました。
次回セミナーのご案内
いかがだったでしょうか?
慢性疼痛疾患を解決する臨床推論と徒手・運動療法を体験できる宮崎スパイン研主催のセミナー、次回は7月17日(水)にナイトセミナーとして開催予定です。
- テーマ:骨盤・脊柱から四肢関節機能を改善する[導入編]
- 講師:大山史朗(おおやま ふみあき) *SpineDynamics療法上級認定セラピスト
- 日時:2019年7月17日(水曜日) 19時〜20時半
- 場所:のざきクリニック(宮崎市宮崎駅東3丁目9-13)
- 授業料:1,000円
患部の治療だけでは効果が十分でなかったり、再発を繰り返したりするような慢性疾患を解決する手段として、Spine Dynamics療法を学んでみませんか?
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ご参加を心よりお待ちしております。
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☆力の源であり、外力を緩衝するという脊柱弯曲の機能は、コチラに整理しています→ 安定性と可動性-相反する機能を担う脊柱