健康でストレスフリーな人生をつくる情報をお届けします!

「ストレスに弱いのに、刺激がほしい」のはなぜ?【HSP・繊細さん】敏感さ・繊細さと開放性(好奇心)の関係

前回の記事では、HSP(繊細さん)が外からの刺激(たくさんの情報)に対して自分の心と体を整える術をご紹介しました。それについて今回はご質問をいただきましたので、お答えいたします。

ご質問の主旨は、繊細さを自覚する方が

刺激が欲しい一方で、ストレスに弱い。

これっておかしい?

というもの。

 

実はこれ、HSP・繊細さんの中でもよく聞かれる悩みの1つなんです。

本記事が同じように悩む人が、「あっ、そういうことね!」と自分を認められ、元気に過ごせる一助になれば幸いです。

HSP・繊細さんは「ストレスに弱い」ってホント?

まずご理解いただきたいのは、感受性の高い繊細・敏感な人は決して「ストレスに弱い」と、ネガティブにとらえる必要はないということ。

 

HSP・繊細さんは、外から入ってくる刺激や内側から湧いてくる考えや感情といった情報を、人一倍たくさん受けとっています。センサーの感度が高いんですね。

 

そして受けとった情報を、それぞれ深く処理します。何か決断する際にも、情報をさまざまな観点から検討して、じっくり考えているのですね。(実際、HSP・繊細さんは脳神経細胞の働きに違いが現れます)

 

たくさんの情報を受けとり、緻密に処理しているので、自分のキャパシティをオーバーしやすく、ぐったりと疲れたり、無気力になったりしてしまうのです。

【HSP・繊細さん】「刺激が欲しい」のは、性格特性の1つ

一方で“刺激が欲しい”といのは、《ビッグファイブ理論》でいう「開放性の高さ」を表す気質です。

ビッグファイブ理論は科学的に実証された、世界でもっとも使われるパーソナリティ分類。「外向性」「開放性」「誠実性」「協調性」「情緒安定性」の5つ因子から性格・気質を分析。それぞれの因子は「タイプ」に分けるのではなく、誰もが持っている因子のなかで、その人がどの位置にいるかという「尺度」で判断します。パーソナリティ因子の約5割は遺伝的な要素で決まるとされています。

 

「開放性」とは新しい考えや体験、人間関係、環境などをどの程度受け入れられるかを表すもの。

開放性の高さはクリエイティビティーや美的感覚と関連します。

 

開放性が高い人は芸術や文化に強く興味を示し、エキゾチックな味わいや匂いを好み、世界を複雑なものとして捉えています。

対照的に開放性が低い人は新しい何かを試すことに抵抗を感じ、いつも通りの行動を好み、エキゾチックな誘惑にも魅力を感じません。

 

またメンタル面では、開放性が高い人は不安や抑うつ的などのネガティブな感情を多く体験します(情緒安定性が低い人と似ています)。

しかし同時に、喜びや驚きなどのポジティブな感情も多く経験します。特に美しいものに触れたときに「鳥肌が立つ」ことが多いようです。

 

また開放性の高さは、新しさが評価される職業での成功と関連があることもわかっています。

ビッグファイブについて詳しく知るには『 自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義(ブライアン・R・リトル)』がオススメです。

【HSP・繊細さん】刺激を求めるタイプ「HSS型HSP」の存在

HSPは刺激に対する感受性が強い人ですが、その中でも刺激を求めるタイプ「High Sensation Seeking;HSS(以下、HSS型HSP)」が存在します。

 

HSS型HSPは敏感で繊細な一方で、 刺激を求めて活発的な印象も与えます。

例えば、

  • いきなり思い立って行動を始める
  • 関心が次々に移り変わる
  • 新しいものを体験してみたい
  • スリルあるアクティビティーがを好む など。

両極端な性質にみられるので、なかなかまわりの人に理解してもらえません。

 

なおHSPについてのこうしたタイプ(〜型)分けは学術的に明らかにされたわけではありませんが()、自分の特性として理解し、心が軽くなるのであれば、そう認識しておく分にはよいのではないでしょうか。

 

「HSS型HSP」の存在を知って、私もいくつも思い当たる節がありました。

  • 学んでいる分野で気になる講師がいれば、直接会いにいく(その後はぐったり)。
  • 飛行機や新幹線での移動が好きだけど、旅先で寝られない。
  • 思い立って動きだすと勢いがあるのに、すぐに飽きっぽい。
  • 仕事では1つのスキルや知識をとことん深堀りし、また次にいく(転職4回)。
  • 家でじっとしていられないけど、外に出ると疲れる  など

 

我ながら最近まで「なんてひねくれているんだろう」と、自分で自分のことがよくわからず、「何をしたいんだろう?」と混乱、迷いのなかにいました。

 

「HSS型HSP」の“あるある”話は、『HSPHSSあるある50選(HSP才能開発サポーターなお)』が面白く読め、何度もうなずいてしまいます。

自分一人だと思うと「こんな自分っておかしいのかな?社会不適合者だな」と思ってきたかもしれませんが、「自分一人じゃないんだ!」と知れると、安心感があり、そのままの自分を認められるようになります。

 

そうは言っても、実社会の私たちはある程度まわりの環境に適応しながら、うまく生きていく必要があります。

「HSS型HSP」が自分らしく、元気に過ごすためにはどうすればよいのでしょうか?

「HSS型HSP」がストレスから開放され、自分らしく元気に生きる方法

「落ち着く生活+好奇心を満たすライフスタイル」を発信されていて、ご自身もHSS型HSPだという、ありんこさんは著書『HSS型HSPの快適ライフ: 我慢と不快にさようなら』の中で、

自分の中でのHSPとHSSの割合を知り、「割合から生活を組み立てる」

ことをオススメされています。

 

例えば「今日は好奇心3割、繊細さ7割だな」と思えば、新しいことをしたり、人と会ったりする時間を日常生活時間の3割ほどにして、あとは休息や一人でゆっくり過ごすことにあてるなど。

持ち前の好奇心を活かせる「環境」を選ぶ

あなたは、どんな仕事のときに本領発揮できていますか?

常に新しい刺激を求める「HSS型HSP」にとって、毎日淡々とパソコンに数字を入力したり、ルーティンワークをこなしたりするのは苦痛でしょう。

 

一方で、新しいアイデアを発案して動き出したり、いろいろな人と会ってプロジェクトを進めたり、自分の直感や感性を活かして創造したりするのはワクワクすることかもしれません。

 

性格特性に関する研究でも好奇心につながる「開放性」が高いほど、クリエイティブで、新規事業で成功しやすいことがわかっています。

ぜひ自分の持ち前の好奇心を存分に発揮できる環境を選んでいきましょう。

未経験から4ヶ月で副業デザイナーを目指しませんか?【SHElikes】デザイナー転職

好奇心に従ってどんどん動いた後には、たっぷりと「自分のための時間」をとる

HSPは一人になる時間で、ゆっくり過ごしたり、じっくり考えたりする時間をとることで、十分に気力と体力を回復します。そしてまた元気に動き出せるのです。

 

ワクワクドキドキした楽しい時間を過ごした後でも、「自分のための時間」をとるようにしましょう。

でないとすぐにキャパオーバーになり、無気力やうつっぽくなってしまうこともあります。

 

スケジュールを詰め詰めにするのは避け、体調に応じてやることを調節できる「余白」を残しましょう。

自分が出る幕はどこなのか。ポイントを絞って自分が最高のポテンシャルを発揮できるよう、生活や仕事を設計していただければと思います。

自分なりのストレス対策を準備しておく

あなたは本音では「疲れた、休みたい」と思ったときでも、「もうちょっとがんばれる」と自分を奮い立たせることがよくありませんか?

HSPはまわりからの頼まれごとや期待を背負ったり、自分で自分に高い基準を設けたりして、自分のことを後回しにしがち。

 

「休む」ことに罪悪感をもったり、“(今後のために)何かしておかなきゃ”と思って、いつもせわしなく動いていないでしょうか。

ですが、疲れやストレスを引きずったままでは、本来のあなたのチカラを発揮できないし、カラダや心を壊してしまいます。

 

週や月のスケジュールに予め休む予定を入れたり、一日の中で30分でもホッとする時間、自分の好きなことをする時間をつくったりしましょう。

 

ちなみに「ストレス対策」は、質よりも「量」が大事です。なぜなら、いろんな状況や場所で使えるレパートリーが増えるから。

“どうやったらストレスを和らぐのか思いつかない”という方には、自分なりのストレス対策を準備しておくのに、『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド(鈴木 祐)』ががとても参考になります。

科学的に効果があるとみとめられた方法が100個紹介されているので、どれでもすこしずつ試しながら、自分にあう方法を見つけていただけます。

むすびに

いかがでしょうか。

今回は、“ストレスに弱いのに、刺激を求めるのはおかしい?”というご質問に答えるかたちで、「HSS型HSP」が自分らしく、元気に過ごせる方法を解説しました。

 

私自身もそれまでは、自分の中の矛盾に戸惑ってヘトヘトになっていました。

「HSS型HSP」の存在を知ったことで、自分の持って生まれた特性の1つだと認め、肩の荷が下りたように楽になりました。

今では、「(気にしやすい、敏感)だからこそ、どうしようか?」と考えるようにしています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

あなたが自分の特性を存分に活かして輝かれるよう願っています。

そのほかご質問や気になることがあれば、こちらのLINEからお気軽にご連絡ください。

友だち追加

【HSP・繊細さん】オススメ書籍




関連記事

【繊細さん】「HSP」の本質理解と知られざる7つの能力

【繊細さん・HSP】感受性の高い、敏感な人が抱えやすい心の問題4つと、自分らしく元気に過ごせるようになる解決策(セルフコンパッション、ACT)

HSP・繊細さんが自分を癒やし、心身ともに整える方法【五感別にモノで守る術を紹介】

 

最新情報をチェックしよう!
>【公式LINE】自律神経を整える習慣術講座

【公式LINE】自律神経を整える習慣術講座

ダイエットや肩こり腰痛のセルフケア、ストレス解消法などの情報をお届け。 メルマガ登録で今日から受講できます。 自律神経を整え、がんばらずに、美しく健康なカラダをキープしましょう!

CTR IMG