こんにちは、大山ふみあき(@ThanksDailylife)です。
わたしたちの体には、外からの病原菌や毒素に負けずに健康を保つしくみ「免疫」が備わっています。
この免疫力が十分に発揮されるには、
- 質のよい睡眠
- バランスのよい食事(とくに腸内環境を整える)
- 適度な運動
- こころのストレスケア
を日常の習慣にするのが大切。
ただ、「適度な運動」といわれても、“どれくらいのキツさで、どれくらいの時間続ければよいのかわからない”という方も少なくないと思います。
運動不足や、逆にやり過ぎはいずれも免疫力を低下させる原因です。
自分の体にとって最適な運動のやり方をわかって、続けていけるのが何より。
そこで今回は、免疫力を高める運動のポイントと、オススメの運動方法をご紹介します。
ぜひ気持ちよく体を動かし、元気な毎日をお過ごしください!
まずは、あなたの免疫力をチェック
免疫力は加齢やストレス、生活習慣の乱れなどによって低下していきます。
以下の項目にあてはまる方は、免疫力が低下している可能性があるのでご注意を。
- 食事の時間がバラバラ(食事を抜いたり、夜遅くに食べたり)
- お酒を飲む量が多い(休肝日がない)
- 栄養のバランスが偏っている(動物性食品が多い、野菜が少ないなど)
- タバコを吸う
- 入浴はシャワーですませることが多い
- 運動する機会が少ない
- 十分な睡眠がとれていない
- 体温が低い(36度未満)
- 体重が適正範囲を超えている(痩せ、肥満)
- つねにストレスを抱えている
いつもダルさや疲れがとれない、近ごろカゼをひきやすくなった、なんとなく胃腸の調子が悪い、
…と感じている方は、ぜひ一度免疫力アップのために生活や運動習慣を見直してみてください。
運動と免疫力の関係
免疫力の高さは、「体温の高さ」と関連しています。
健康な人の平熱は36.5〜37度に調節されていますが、体温が1度下がると、免疫力は30%ダウン。
低体温では血管が収縮し、血流が悪くなるため、免疫細胞がうまく働けなくなります。
逆に体温が1℃上がると、免疫力は5〜6倍にも高まるといわれます。
風邪をひいたときの発熱は、体温を上げて免疫細胞の働きを活性化させ、病原体をすばやく排除しようとしているのです。
適度な運動は体温を高め、全身の血流を促します。
すると体のすみずみまで新鮮な酸素や栄養素が届けられ、新陳代謝が活発に。
全身の細胞が元気に活動することができます。
また老廃物や異物をすみやかに除去することができ、感染予防にも効果的です。
筋力トレーニングは免疫機能を高めるのにも有効⭐️
筋の収縮−弛緩にはATPの分解と合成が繰り返され、この化学反応には「熱産生」が伴う
熱産生によって体温が上がり、血流が増えて、免疫細胞の働きも活性化します。筋肉量が多ければ、それだけ産生される熱量も多くなります
筋力トレしましょう💪
— ふみあき@PT_こころと身体の健康 (@ThanksDailylife) 2019年1月18日
免疫力を高める運動のポイント「ATトレーニング」
激しい運動やトレーニングは逆効果
運動による免疫力アップを目的にすると、まずは、「運動強度」に注意しましょう。
マラソン選手やキャンプ中のプロ選手が風邪をひいた、という話を聞いたことがありませんか?
これは激しいトレーニングによって免疫機能が低下する、「オープンウィンドウ」とよばれる状態。
激しい運動やトレーニング時には、「交感神経」の働きが優位になり、免疫細胞のバランスが崩れます。
その結果、体調をこわしたり、感染症にかかりやすくなったりするのです。
一般のぼくたちでも、激しい運動はかえって免疫力を低下させてしまうので、適度な運動強度にとどめましょう。
*参考:運動の仕方で免疫力が変化(美と若さの新常識)
「適度な運動」の目安
では、「適度な運動」とは何を目安にすればよいのか。
ベストなのは、「無酸素性作業閾値 AT(または、乳酸性作業閾値 LT)」の強度で運動すること。
下図は「運動強度」と「自律神経」の関係を表したもの。
通常、運動強度が高まるにつれて「交感神経」が優勢になり、副交感神経が劣勢になっていきます。
交感神経の働きが高まりすぎると、体にかかるストレスが大きくなり、免疫力がダウン。
そこで、「無酸素性作業閾値(ATレベル)」での運動が推奨されます。
ATレベルはちょうど、交感神経と副交感神経の形勢が入れ替わるタイミング。
ここでは自律神経のバランスが保たれるので、運動による免疫力アップの恩恵が最大になるのです。
ATレベルを自分で把握するには
あなたの行っている運動が「ATレベル」に該当するか、あるいは激しすぎるかを判断するには、こちらの基準をご参考ください。
- 翌日の筋肉痛がきつい
- 運動中に激しく疲れる
- 激しい汗をかく
- 肩で息をするようになる
- 運動後のきつさが持続する
- 運動を続けたいと思わない
これらに該当するようであれば、運動強度が激しすぎるようです(黄川、2006)。
筋力トレーニングであれば、“重力に抗った反復動作を30回、一定のリズムで遂行できる”くらいの負荷設定にするとよいでしょう。
または脈波を測って、1分間あたり90〜110拍を維持していける程度。
運動の頻度は毎日行うよりも、むしろ「週に2〜3回」ペースのほうが無理なく続けられ、結果的に効果を実感できます。
「スマートウォッチ」を使うと、運動中の心拍をリアルタイムで把握できます。細くて軽いので邪魔にもならず人気上昇中。
体調や運動強度に気をつかっている方は、お試しいただくとよいでしょう。
免疫力アップにおすすめの運動方法
次に、免疫力を高めるのにオススメの運動をご紹介します。
ポイントは、限界まで追い込むハードな筋トレや長距離のランニングは避けること。
「楽」〜「ややきつい」と感じる程度の軽めの体操やウォーキングを中心にしましょう。
“なかなか、まとまった時間を確保できない”という方は、寝る前にストレッチを取り入れたり、日常生活でこまめに体を動かすように工夫してみてください。
頻繁にイスから立ち上がる、できるだけ階段を使う、家事のときにつま先立ちしてみる…。
何より、「楽しく」「気持ちよく」行えるのがベストです。
楽しんで、気持ちよく行える運動は「自律神経」のバランスを整え、免疫細胞を活性化してくれます。
熱中症対策として、「運動前後の水分補給」もお忘れなく!
ストレッチ
筋肉や関節をゆっくり動かすストレッチは、血流改善やストレス緩和に効果的。
慣れない在宅ワークや外出自粛でこり固まった体をほぐしてくれます。
肩こりや腰痛対策にもグッド。
ストレッチではとくに、「背骨」を動かすということが自律神経によく働くので、日常の習慣にしていただきたいです。
ウォーキング
ウォーキングは血流を促し、ゆるやかに体温を上げる全身運動として最適です。
血行がよくなり、体温が上がることで免疫力アップに効果あり。
気温が落ち着く朝や夕方に出かける、人混みを避けてマスクを外す、歩数にこだわらず自分のペースで行う、などを心がけましょう。
自分の体力・筋力レベルにふさわしい「歩数」の考え方はこちら🔽
片足で立ち上がれる「イスの高さ」が目安です。
闇雲に1万歩とか歩いたらケガしますよ⚠️
その人の体力レベルに応じて歩数を調整するの必須‼️ https://t.co/F6HdXFZsn4
— 大山ふみあき@健康でストレフリーな人生のつくり方 (@ThanksDailylife) August 4, 2020
スクワット
在宅生活が多くなると、どうしても下半身の筋力を使う機会が減って、足腰がおとろえやすい。
下半身の筋肉は、たまった血液を心臓にもどす重要な働きをしています。
ですので、下半身の筋肉をしっかり動かすことで血流を促し、免疫力アップにつながります。
下半身の筋肉を効率よく動かすには「スクワット」が効果的。
ただ慣れない方がいきなりスクワットをするのは難易度高めで、逆に関節の痛みを起こしかねません。
そこでオススメなのが、「イスから立ち上がる」エクササイズ。
初めての方や体力に自信のない方でも、無理なく、効率よく足腰を鍛えることができますよ。
立ち上がりエクササイズのポイントはこちらをご確認ください🔽
呼吸法
ふだん自分の呼吸がどうなっているか、意識したことがありますか?
「呼吸」は唯一、自分で自律神経に働きかけられる方法です。
とくにゆっくりとした深呼吸によって、「副交感神経」が活性化。
副交感神経の活性化によってリンパ球の働きがよくなり、免疫力アップにつながります。
ふだんの生活で、意識して深呼吸する機会をつくってみてください。
メンタルにも働きかけ、不安やストレスを落ち着かせるのにも効果的です。
むすびに
いかがでしょうか。
「免疫力をアップさせる運動」のポイントをご紹介しました。
適度な運動は血流を促し、体温を上げて免疫力を高めます。
ぜひ日常の習慣として取り入れていただき、元気な毎日をお過ごしください。
まとめはこちら🔽
- 運動強度に注意:自律神経のバランスが整う「ATレベル」でおこなう
- 自分で運動強度を把握するには、脈拍をはかったり、スマートウォッチを活用したりする
- 運動の種類はストレッチやウォーキング、スクワット、呼吸法などがオススメ
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