食欲がない、体が重い、やる気が出ない…暑さと湿度が猛烈に高くなる日本の夏は、心身の調子を崩しがち。
さらに寝苦しい夜が続くと、睡眠不足になって体力が落ちてしまいます。
夏バテを予防するには、まず、ぐっすり“寝る”のがもっとも大切。
そこで今回は、夏でもぐっすり寝られる工夫をご紹介します。
「自律神経」を整えて、夏を元気に過ごす
そもそも夏バテの一番の要因は、「自律神経」の疲弊です。
自律神経は、私たちの生命活動に不可欠な内臓、とくに血管の動きをコントロール。呼吸や循環、消化、排泄など、あらゆる代謝活動を24時間、休むことなく調節しています。
気温の変化に対しても、自律神経によって血管の広がりや発汗を調節しながら、体が環境に適応できるように促しています。
しかし暑い屋外とエアコンの効いた室内といった激しい温度変化やストレスによって、自律神経もぐったりします。
自律神経が疲弊して、内臓の働きが鈍くなったり、血流がわるくなったりしてしまうのが夏バテの正体。
つまり、夏バテ予防には、自律神経をいかによいコンディションに維持するかが、とっても重要なのです。
☆自律神経を乱す4つの原因と対処法−生活習慣から心と体を整える−
自律神経の回復には、質の良い「睡眠」が最重要!
そして自律神経のコンディションを維持するのにもっとも効果的なのが「睡眠」です。
日中に仕事やスポーツなど、元気に過ごすときには、自律神経の一つ、「交感神経」が優位に働きます。
一方、夕方から夜にかけては、「副交感神経」が優位になり、休息とリラックスをもたらします。日中の活動で傷ついた細胞を修復したり、エネルギーを充填したりして、翌日の活動に備えるのです。
睡眠不足の状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、内臓や血管の不調をきたすことになります。
そうはいっても、ムシムシして寝苦しい夏の夜。
しかも日照時間が長いので、活動が後ろ倒しになったり、イベントで遅くまで起きていたりすることもあります。気をつけていないと、知らずに睡眠不足に陥りがち。
起きる時間はほぼ決まっているでしょうから、そこから逆算して6〜7時間の睡眠時間を確保できるよう、寝る時間をコントロールしていきましょう。
寝室を快適にする
自律神経を整えるのにぐっすり眠るためには、まず寝室を快適な環境に整えましょう。
室温や湿度、光などを調節することで、深い眠りに入りやすくなります。
「エアコンのタイマーが切れると、目が覚める」という声をよく耳にします。できればエアコンは一晩中つけっぱなしにして、扇風機で空気を循環させながら、室温を一定に保つのが理想です。
その際、体が冷えすぎないように、風が直接あたらないようにしましょう。
☆快眠につながる寝室環境の整え方について、詳しくはこちら→こんな寝室はNG!環境を整えてぐっすり眠る方法
夏でもお湯につかると、熟睡につながる
「夏はシャワーでサッとすます」という人は少なくないと思います。
しかし、夏バテ予防にぐっすり寝ることを考えれば、ゆっくりお湯につかるのが効果的絶大。
38〜40℃のややぬるめのお湯につかることで、副交感神経が活性化し、体が休息モードに入ります。
さらに就寝の1、2時間前に一度、入浴で深部体温を上げることで、その後の体温低下とともに眠気が訪れやすくなります。
ぜひ夏こそ、ゆっくりお湯につかって、心身を休めてくださいね。
☆【自律神経を整える】入浴効果を最大に引き出す!シャワーとお風呂の使い分け
適度な運動によるメリハリが、自律神経を整える
エアコンの効いたオフィスで一日過ごすのは、体が冷えたり、血流が悪くなったりして、自律神経のバランスを乱す原因。
ウォーキングやストレッチなど、適度な運動をすることで、交感神経にスイッチが入ります。
活動と休息のメリハリが自律神経のバランスを整え、夜の熟睡につながります。
朝や夕方の比較的涼しい時間に歩く、こまめに水分補給するなど、熱中症に注意しながら、体を動かす機会をつくりましょう。
デスクワークの方は、1時間に1回は席を立って、お手洗いまで歩く。背伸びをする、足踏みするなど、座りっぱなしを回避。
☆“座りっぱなし”の仕事がよくない理由 − 長時間の座位姿勢が健康悪化と生産性低下を招く
むすびに
いかがだったでしょうか。
夏バテ予防には、まず、ぐっすり眠るのがマスト。
本記事では、寝苦しい夏の夜でも快眠できる方法をご紹介しました。
しっかり睡眠をとって、夏を元気に、楽しくお過ごしください👒